祈りの詩「一緒に向こう岸に」

福地教夫

主イエスよ 
あなたは2000年前のガリラヤ湖で
十二弟子たちに「向こう岸に渡ろう」と
声をかけられました
そして今時空を超えて
私にも「さあ一緒に向こう岸に渡ろう」と
声をかけてくださった
それはあり得ないこと
あまりにももったいないことでした
罪深い私の名を直々に呼んでくださるとは……
私の魂は古い自分から脱け出して
あなたの臨在に慄(おのの)きながら歓喜しておりました

あなた直々の声は
私に憑(つ)きまとって離れようとしない罪咎(とが)汚れを
一瞬に消滅させ
私の魂を新天地に羽ばたかせました
主イエスよ
あなたが一緒なら向こう岸に
何が待ち受けているかわからないけれど
何か恐れるものがあるでしょうか
未知のアドベンチャーワールドへ
魂躍る冒険です
危険と苦悩と絶望が押し寄せても
その向こう岸に
あなたと共に渡り行きます

主イエスよ
あなたはいつも父なる神の声を
寂聴していました
真夜中の星座の中に
夜明けのガリラヤの風の中に
空の鳥の中に
野の花の中に

あなたの寂聴からの一言は
滅びの嵐を静め
悪霊に囚(とらわ)れた魂を解放し
石打ちの刑に怯(おび)える罪の女を許し
数知れぬ心身の病をいやし
人々の全身全霊を救われました
その御声が私にも届いたのです

主イエス・キリストよ
今も全地を経巡りつつある
あなたに聴従して
死の川の向こう岸に渡り行く
その日まで   
あなたの御声が鮮明に聞こえる
寂聴と祈りの中に
私の魂を宿らせてください
今より永遠に

ガリラヤ湖の岸辺

群馬県在住。81歳。若き日に、十勝の星空の下で回心。それから全国各地を転々。人生はポエム! 好物はりんご!


本記事は、月刊誌『生命の光』827号 “Light of Life” に掲載されています。

前の記事

1月9日

次の記事

1月11日