この講話は音声でお聞きになれます。(再生時間:11分21秒)
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※音声は1973年にラジオ放送されたものです。以下の文章はラジオ講話の原稿として書かれたものですが、一部音声と異なる箇所がありますので、ご了承ください。

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主を畏れることは知識のはじめである。
わが子よ、父の戒めを聞き、母の教えを捨てるな。
それらは、あなたの頭の麗しい冠となり、
あなたの首の飾りとなろう。
(箴言1章7~9節)

 今日(8月26日)は私の誕生日なのですが、私の後半生ずっと自らを戒めてきた言葉があります。——それは

後の世を渡す橋とぞ思ひしに
世渡る僧となるぞ悲しき

 これは源信・恵心僧都(えしんそうず)のお母さんが作った歌です。源信は浄土に往生する来世思想を日本で最初に提唱した人でして、来世を知れば知るほど、おのがはからい、おのが業では往生できるものでない、と知って、この源信の感化によって他力念仏の信仰を唱えたのが、後に、法然上人であり、親鸞上人でありました。