「原始福音キリストの幕屋」のホームページです。日本人の心で聖書を読んだ手島郁郎の創刊による月刊誌『生命の光』、聖書の講話、聖霊による回心の証しなどを紹介しています。

聴かれる祈り

手島 郁郎

 祈りは、永遠の霊界に深く心を向けることです。無限に自由で、喜びで、平安と力、富、一切が満ちている霊界に向かって、魂を注ぎ出すことです。

 祈っても聴かれぬ、祈ってもちっとも恵まれぬ、と言う人がありますが、なぜ、ある人の祈りは聴かれ、ある人の祈りは聴かれんというのか。もう一ぺん、自分の祈りを反省してみる必要があります。

中心的な問題を、集中的に祈れ!

 くだらないことは祈らぬこと。ほんとうに、自分にとって切実な問題を主に祈ることが大切です。自分の当面する重大な問題、しかも、もう神の力を借りなければ行き詰まってどうにもならない事を祈るならば、そして神の囁きに従って行動するならば、その祈りは聴かれます。

 教会へでも行ってごらんなさい。礼拝の始まる前に、司会者がこんな祈りをします。

「もう時間も過ぎております。集う人は少のうございます。主よ! 願わくは、来ようかどうしようかと迷っている人々の決心を促したまえ。また、いま集会の途上にある人の足を早めたまえ……」

 また、三度三度、食事の前に祈る祈りがおかしいですね。「神様、御馳走をこうやって備えてくださって感謝です」まではいいけれども、「どうか、この食事を血となし、肉となし、すっかりお腹で消化されるように……」なんていうことまで祈っている。こんなくだらない祈りに混じえて、必要なことを祈っても、それは聴かれないはずです。およそ、神を信じている者の祈りではありません。

 もっと、中心的な命題を神かけて祈願することです。「奇跡が起こらなければ成功せん」というような事を、一生懸命、お百度踏んででも願かけて、祈って祈って祈り抜くと、ほんとうに神が生きておられるということがわかります。

 散漫な祈りは駄目です。もっと集中的な祈りでないと、天にとどかない。どうか、蒼穹(そうきゅう)をふるわすような祈りを祈りたいと思います。涙の祈りは力づよく響く!

神の世界にマッチするような祈りを祈れ!

 神の世界は、無尽蔵な豊かな世界であります。すべてのものが、満ち足りて生きている世界です。もし私たちが乏しく、貧しく、苦しむならば、それは神の心に適(かな)いません。どうか、神様、私の生活を豊かに、心満ち足りた自分に切り換えてくださいと祈るならば、神は喜ばれます。

 また、神の世界は平和と愛の世界です。もし、「神様、あいつは憎んでも憎んでも憎み足らん。どうかしてください」などと祈るならば、神は愛と善意と平和の神ですから、憎しみ、怨恨、恐怖心というようなものは、神の世界にとどきません。恐れながら、怯(おび)えながら、もの欲しそうに祈る祈りは、天の思いとは違います。通用しません。

 天が栄えているように、私たちも貧しさから脱却して栄えたい! 天使が聡明であるように、私たちも聡明でありたい! 天使たちが光に満ちているように、ほんとうに光に満たされたい! と、まず天使を喜ばすような祈願をかけることです。

理屈の祈りは天にとどかない

 理屈の祈りは天にとどかない。むしろ、その人のもっている感情のコンプレックスのほうが重大です。合理的な説明、弁解は不要です。神の世界にとって大事なのは、祈る人の情動emotionです。人間の感情、それは偽らぬものだからです。

 「モーセよ、おまえをエジプトに遣わす」と言って、神はエジプトにある民の嘆き、呻き、苦しみを見るに耐えかねて、モーセをエジプトに救いのために遣わされました。

 「おまえの上に教会を建てる」とまで言われて、キリストから信頼をうけたペテロ。しかし「サタンよ、退け!」と言って、きつく叱責されたペテロ――人間の心は天をも地獄をも映します。このことを思うと、回心することなくして、地獄の霊を呼ぶような感情を祈りに持ち込んでは、天使たちが混乱します。ここに、徹底的な心の向きの転換が必要であります。その時こそ、私たちが現在の生活に呻き、苦しみ、嘆く、理屈ぬきの正直な祈りが神に通じるのです。どうか、素直な祈り、天使が待ち構えていたとばかり、助けてくれるような情動の祈りをしたいものです。

 人間は、深くものを考えるときには、現在の自分を離れることが大切です。洗礼者ヨハネは、荒野で祈りました。永遠を見つめるのに、荒野はよいところです。見えないものを見るために、砂漠的環境はまことにふさわしいものであります。

 自分で自分をひとりさびしい場所に置き、孤独になって祈ることは、よい祈りの条件であります。私たちは、深く祈るために天に目を注いで、見えない霊を見るがごとくに、砂漠のような場所を選んで祈ろうではないですか。自分を離れなければ、宗教の世界、祈りの世界はなかなか開けてきません。

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