「原始福音キリストの幕屋」のホームページです。日本人の心で聖書を読んだ手島郁郎の創刊による月刊誌『生命の光』、聖書の講話、聖霊による回心の証しなどを紹介しています。

愛国心の回復

音声プレイヤー:愛国心の回復

こちらは音声でお聞きできる講話です。(再生時間:12分12秒)

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手島 郁郎

 古(いにしえ)のイスラエル詩人は、滅亡した祖国の有り様に泣きながら、「わが目は涙につぶれ、はらわたわきかえる」(哀歌2章11節)と嘆きました。同じく、私は泣くにも泣けないで、今の日本の現状を見ています。私は顔をそむけて、人知れず涙を流し、魂は胸の底ですすり泣いています。

 私の国、私の日本は、こんな国ではなかったはずでした。もう、大和魂は老人の心からも消え、日本精神は人々から失せ去り、若い人々の血が、愛国の熱情にたぎることもなくなりました。総理府の調査によると、今は日本人から愛国心が冷えてしまい、「自分の幸福を犠牲にしても、国のために尽くしたい」と答える人はわずか4%しかないという統計です。ああ、泣くにも泣けないのが、今の祖国、日本の現状です。

 バイブル・聖書は一個人の救いを説くだけでなく、民族の救いを問題にして教えています。それで、聖書を読むイスラエル人の愛国心は熱烈なのです。2000年間も国が亡び、民族は流浪している中に、人々はソロモンの築いた石垣に頭を突っ込んでも、もう一度、祖国の復興を祈りつづけ、泣いてきました。そして、彼らの悲しい祈りは聞かれて、国は再建され、今はエルサレムを回復し、イスラエルは隆々として建国の歩を進めつつあります。愛国の祈りは、恐ろしい力を持っています。

 アメリカ合衆国に行って、キリスト教会の礼拝に出るたびに驚くことですが、正面の講壇には『星条旗』を立ててあります。「星条旗よ、永遠なれ」と、起立して国歌を人々が合唱するときは、全員の心は、熱っぽく感激に打ち震うのを見ます。民主主義国の彼らが、世界の一等国民であることを誇り、優越感に眉を上げて、日本人の私を見下したりします。その視線に耐えかねて、私も見返してやりますが、私の魂は泣き、私の霊魂は愛する日本を偲んで断腸の痛みに悶えます。

 ああ恥知らずの日本よ! 少しばかりの経済的復興ができたからと言って、商業主義を威張り、エコノミック・アニマルと言われて平気であるとは。こんなに物質の奴隷になって、精神の復興を忘れている日本の政治家、学校の教職者! また世論を指導する評論家たちよ、恥ずかしいとは思いませんか。すっかり道義が荒れすたれ、人の情けはゴミ箱のように腐り、エロ、グロ、テロ、ナンセンスにただれて、至るところで暴力が横行する新聞記事や、テレビ、ラジオの報道が毎日続いています。いずれの日でしょうか、古のように日本精神の美と真を回復する時は。聖書の詩人と同様に「主よ、古の日のごとくに我らをなし給え」(哀歌5章21節)と、私は祈らざるを得ません。

(1973年)

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