宗教というものは、死という大きな問題と取り組んで生きることを教えます。「死」を考えるのは厭世的で、嫌なことと思われるかもしれません。人間は誰しも、はかなく辛いことを考えたがらぬものですが、突き詰めて考えぬのは人間のごまかしです。真に、死という問題を解決しない生き方は、本当の生き方ではありません。

 今日は、詩篇90篇の一部を通して、このことを学びたく思います。

詩篇90篇 神の人モーセの祈り
主よ、あなたは世々われらのすみかで
いらせられる。
山がまだ生れず、
あなたがまだ地と世界とを造られなかったとき、
とこしえからとこしえまで、
あなたは神でいらせられる。
あなたは人をちりに帰らせて言われます、
「人の子よ、帰れ」と。
あなたの目の前には千年も
過ぎ去ればきのうのごとく、
夜の間のひと時のようです。
あなたは人を大水のように流れ去らせられます。
彼らはひと夜の夢のごとく、
あしたにもえでる青草のようです。(以下略)
(詩篇90篇1~5節)

(『生命の光』1957年1月号より抜粋)