3000年後に芽生えた生命

 先日、毎日新聞に、「古代のクルミが生きていた」という記事が載っていました。「新潟県長岡市の市立科学博物館が、縄文後期(3000年から3500年前)の遺跡から出てきたクルミの実を、砂の箱に埋めて“発芽実験”をしていたところ、4月末頃から青い芽が出てきた」という珍しいニュースです。三千数百年も昔の樹木の実が発芽したというのは、泥炭の中に密閉され、保存状態がよかったからで、硬い実を割ったらまだ生々しい果肉が詰まっていたという。これは、世界でも他に類を見ないケースだと話題になっています。

古代クルミの発芽を報じる記事
(毎日新聞社)

 3000年後に自分の生命がまた開花すると、クルミは思ったでしょうか。だが、その中にあった生命は周囲が朽ちゆく中にも残って、3000年ぶりに芽生えた。同様に私たちも、肉の命は、この世限りで朽ちてゆくように見えます。しかし、霊的な永遠の生命は、私たちの心の内に留まり、ついに時が至ると芽生えて蘇り、永遠のメシア(救世主)にお出会いする日があるだろう。

 多くのユダヤ人は、メシアに会いたいと願ってエルサレムの嘆きの壁の前で今も祈りつづけております。エルサレムの東側にあるオリブ山には、たくさんのユダヤ人の墓があります。それは、東の方からメシアがやって来る時に蘇って真っ先にお会いしたい、という信仰からくるのです。

 また日本においても、朝日の出る方から来臨する弥勒(みろく 仏教におけるメシア)を仰ぎたいと、古来より三重県の二見浦(ふたみがうら)その他、太平洋岸の至るところで、私たちの先祖は東方を拝みつづけてきました。

 私たちは皆、短い地上の70年、80年の生涯で終わりたくない。もう一度、終わりの日が来たら蘇りたい。これは全人類の希望ではないかと思います。そんなことはありえない、と言うかもしれないが、大事に育てさえすれば3000年前の古代のクルミでも芽を吹いた。死んでいたように見えても死んではいなかった、という。

 イエスは、「わたしはその人々を蘇らせるであろう」と言われます。私は、「どうか、キリストよ、肉体はたとえ死んだと見えても、ある時が来たら私を長い長い眠りから目覚めさせて、蘇らせてください。あなたがこの私に封じ込めてくださった永遠の生命、どうかこれを実証してください」と言いつづけてこの世を終わりたいと思っています。

(1973年)

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 ※「イエスに封印された生命」の講話は、今回で終了です。

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