大塚賛郎

大塚 賛郎(よしお)

 私は、「エルサレム音楽アカデミー」のアコーディオン学科で、去年(2013年)の10月から学んでいます。

 1年目は、アコーディオンの実技のほかに、音楽理論や西洋音楽史などの授業も受けます。すべてがヘブライ語なので、授業中チンプンカンプンになることも多いです。授業を録音して、後でもう一度聴き直し、書き起こしています。

 先日は、この学科の指導者、エミール先生(写真右)のアンサンブルに参加しました。バイオリンやチェロ、クラリネットなどを弾く学生が20人くらい集まっていました。その中で私はアコーディオンを弾きました。レベルが高く自分には難しいですが、一緒に演奏するのは、とても楽しいです。

 今、こうして聖地イスラエルで学んでいることは、以前の私を思うと考えられません。

 4年前、私は日本で大学の受験に失敗しました。ピアノを習っていたので、音楽の教師になりたいと思ったのです。そして浪人生活が始まりましたが、予備校の授業にもついてゆけず、アルバイトに心を奪われ、友達と毎晩のように遊び歩きました。一晩じゅうお酒を飲んだりカラオケに行ったりして、翌朝こっそり帰宅するようなこともありました。

 次の年は受験すらできず、これから先どう進めばいいのか全くわからなくなりました。せっかく浪人させてもらいながら、時間とお金を棒に振ってしまった自分は、ほんとうにどうしようもない人間だと思いました。このまま家に引きこもって生きるのかなと思うと、たまりませんでした。

(2014年)