お母さんと一緒にクリスマスツリーのかざりつけをしたことはありますか? その中に、ギザギザした形のお星さまがあったでしょ? それはヘルンフート・スターと呼ばれる星なんです。

 300年くらいむかし東ヨーロッパに、熱心に神様にお祈りする人たちがいました。その人たちはモラビア兄弟団とよばれ、かくれて信仰していました。そのころはローマ・カトリックの信仰が盛んで、モラビア兄弟団の信仰はまちがっていると、ひどくいじめられたからです。

 やがて兄弟団は、「ここで信仰を続けたらいい」と言う人がいる、ドイツの東部にのがれてゆきました。そこでヘルンフートという村をつくりました。ヘルンフートでは自由に信仰をすることができ、兄弟団の人たちは心を合わせてよくお祈りをしました。

 また、遠いアフリカやチベットにまで、神様を伝えに出かけてゆきました。親たちが出かけたあと、子供たちは学校で育てられたのです。ある日、幾何の授業で子供たちは、紙の星をつくりました。面白くて、楽しくて、いくつもギザギザのある星をつくりました。

 クリスマスが近づいてくると、子供たちはお父さんやお母さんがいなくて、とてもさびしく思いました。……そんなとき、いいことを思いつきました、「星をいっぱいつくって、村じゅうにかざろう」と。

 遠くの国で神様のことを伝えているお父さんやお母さんを思いながら、子供たちはせっせと星をつくりました。そして村の家々の戸や窓にかざり、クリスマスツリーにもつり下げました。

 クリスマスの日には、村のみんなでお祝いをしました。子供たちは、
「イエスさまのお誕生日、おめでとうございます。どうぞお父さん、お母さんをお守りください」と祈ったことでしょう。

 ヘルンフート・スターは、お祈りを何よりも大事にする人たちの中で生まれました。今でもヘルンフートの町で、手づくりされているんですよ。そのお星さまたちは世界じゅうのクリスマスをかざって、明るく光っています。

石井 直子