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ガサガサッ。
「おまえ、どこへ行くんだ!」
突然、草むらから中国の兵士が出てきました。背中に冷たく、固いものを感じます。拳銃を突きつけられていました。
14、5人の兵士が周りをとりかこんでいます。
「日本人だ。急いで殺したほうがいいだろう」と中国語で話し合っています。小野瀬さんは、もうこれで死ぬんだと覚悟しました。
そのときです。
「その日本人を放せ!」
はっきりとした大きな声が聞こえました。
村長です。
兵隊たちの前に立ちはだかって、叫んでいます。
「もし、その人を殺すなら、わしを先に殺せ!」
後ろには村びとたちもいました。
「この人は、わしたちの恩人だ! この人を殺すなら、わしを殺せ!」
村長がもう一度言いました。しばらく、沈黙がつづきました。
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