原始福音
キリストの幕屋

絵物語

小野瀬さんの「田んぼ計画」

 

 その地方の人々は雑穀を食べて、貧しい暮らしをしていました。村の人たちに、そのアイデアを持ちかけてみました。
「米が食べられるのか。夢のようだ」
「わしらも頑張るから、よろしく頼みます」
 さあ、みんなで田んぼづくりです。けれども、この土地を耕すのは大仕事。石だらけで土も固く、鍬がすぐにぼろぼろになってしまいます。村長がたまらずにやってきました。
「小野瀬さん、わしらの力では、耕すのに何十年もかかってしまいます」
 みんな、頭をかかえました。そのとき一人の職員が言いました。
「所長、日本軍の基地に、物や食べ物を運ぶための牛が飼われています。なんとか借りられませんか?」
 日本軍は快く2百頭の牛を、貸してくれました。そして、村じゅうの家に一頭ずつ牛がやってきました。それからの作業は、どんどん進みました。
 
 この計画には、たいへんなお金がかかります。小野瀬さんは、あちこちに飛び回って熱心に話しました。
 そのうちに、お金を出してくれる日本の会社がみつかり、水を汲み上げるポンプも3台届きました。ポンプを動かすには電気がいりますから、遠くから電気もひっぱってきました。夜になると真っ暗だった村に、いっせいに明かりがともりました。