すると、急にそよ風が吹いてきて、
赤子の持っている風ぐるまを廻しはじめました。
背中の弟が、無邪気な笑い声をあげて喜んでいます。
びっくりして、
チルーはカミーを見つめました。
目に見えないあなたの神さまが働いてくださったのだよ。神さまは、慈しみ深いお方で、どんなにあなたを愛しておられることか

そのことばを聞いたとたん、チルーの目から涙が溢れてきました。
すべてを知っておられる神さまがすぐ近くに感じられて、 不思議な喜びがお腹の底から込み上げてきました。
ああ、神さま、ありがとうございます。こんなに近くにいてくださったのですね
泣きぬれて空を仰いでいるチルーの顔が輝いていました。
背中ではあどけない赤子のうれしそうな目が、何かを語りかけています。
カミーはそのつぶらな瞳の奥に、なつかしい父君の面影を見たような気がしました。

戻る-->-->-->-->-->-->-->-->
-->9-->10-->11-->12-->13-->14
<童話バックナンバーへ>