カミーは、きょうも朝早くから磯をかけまわり、波とたわむれ、風に話かけています。
むかしむかし、
青く澄み透るような南の海にサンゴ礁から生まれた琉球という邦がありました。
その東の方に小さな島が見えます。
この島は、海洋民族である琉球の始祖たちが神様に導かれてまっさきにたどり着いたといわれている久高という島です。
この小さな南の島に
少名彦名の神武偉(カミー)
という少年がいました。
寄せては返す波の泡つぶから生まれたのでしょうか・・・
父も母のいません。
けれども、どこから来てどこに帰るかをカミーは知っていたようです。
塩吹く風を父とし、泡だつ波を母として育ったカミーはいつも、島の磯や里山を往き来して一日じゅう唄をうたっていました。

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