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でも長継はいやな顔もせずに、次々にご馳走を運ばせました。腹いっぱい食べた善恵に向かって長継が言いました。
「わしはこのたび、東に下ってきたので、そなたを捜し出し、聞きたいことがあったのだ。そなたほどの腕をもった絵仏師が何ゆえ……。
これ、いかがした」
ひさしぶりに満腹した善恵は、長継の前でそのまま寝てしまったのです。
「まあよい。しかしわしは昔、この男の描いた絵を見て、仏の世界のすばらしさを教えられたものだのに、まったくおしいことよ。
さてじつは、都に急用ができ、明日の朝早く旅立たねばいけなくなった。だがこの男、このままにしておけば、いずれ野たれ死にするかもしれん。それにこのごろは、世も騒がしく、盗賊もよく出るとのこと。物を与えても、すぐ奪われてはかなわぬ……。
そうじゃ、よい考えがある」
そう言って長継は、天子さまから頂いた大切な宝玉を、善恵の衣に縫い込みました。
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