キリスト聖誕の地ベツレヘムを撮影しているとき、ジャミールというアラブ人の青年にであった。撮影後、彼の家によばれて行くと、オリーブの塩漬けが出された。オリーブは、日本の漬物のように、それぞれ家庭の味があり、食卓に欠かせない。実を噛むと、独特の風味が口に広がり、いくら食べても飽きなかった。
オリーブの木が平和の象徴といわれるのは、政情が安定し、平和が長く続かないと、収穫できる木を栽培できないから、とジャミールが教えてくれた。彼の父親は「昔からイスラエル人とは隣人として共に生活してきた。これからも仲良く暮らしたい」と語った。
オリーブの味とともにその言葉が忘れられない。
撮影・文 北四郎
生命の光553号より