ティベリアの街角を歩いていると、強烈な匂いが鼻をついた。中近東独特のスパイスでレバボット(鶏の心臓)を焼いている。その匂いに誘われて、自然と足が店に向かい座り込んでしまった。 その昔、イスラエルの民は神殿で羊の脂肪を焼いた。祈りの心をこめて、その香ばしい薫りを天に上げ、神様を喜ばせたという。 薫りというものは目に見えないが実体があるらしい。いつも視覚中心で生きている私だが、時には目を閉じて見なければならない。 撮影・文 北四郎 生命の光565号より